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拉致問題、下手クソ外交の謎 [北朝鮮]

拉致問題には3つの大きな謎がある。事件の隠蔽拉致の目的、そして解決の目途が立たないダラダラ外交が延々と続けられている謎だ。

3番目の謎である解決の方向性について述べてみよう。クリントンの訪朝に見られるようなアメリカの外交に比べて、日本の外交が下手くそなのは際立っている。この問題の解決のために行われているのが六カ国協議だ。日本と北朝鮮の問題なのだから何も六カ国も必要ないのだがあえて助っ人を頼んだことになる。韓国、米国は当然日本の肩を持つ立場なのだが、実はこれらの国も日本が何を求めているのかわからずに当惑している。

問題を解決するためには、よく話し合って理解を深めることが大切だ。しかし、日本が言っていることは制裁強化だけである。制裁はあくまでも譲歩を引き出すための手段なのだが、日本が北朝鮮に対して、どのような点で譲歩を求めているのかが判然としない。

家族会としても「横田めぐみさんが死んだ病院を訪問させろ」とか「診察した医師に会わせろ」「日朝交渉を定期化しろ」「東京に大使館を置いて対応しろ」とか要求してもいいと思うのだが、そんな気配はない。ただひたすら制裁強化なのだ。死んだといわれている人を含めて全員帰国なぞ無理難題を吹っかけているとしか思われない。ブッシュ米大統領に「いつまでそんな非現実的な要求に固執しているのか」と問い詰められ、安倍首相は二の句が継げなかったというのが同行した記者団のオフレコ情報だ。バカを続ける日本の態度は国際的にもまったくの謎だと言える。

横田めぐみさんは死んでいる。より多くの秘密を知ってしまっている蓮池氏でさえ返したのだ。北朝鮮には、めぐみさんを、ことさら帰さない理由など無い。死んでいなければ返すはずだ。こんなことは誰が考えてもわかる。安倍首相は在任中、横田滋・早起江夫妻に、「めぐみさんが生きている可能性は99%ないが、日本政府としては生存を前提に北朝鮮と交渉するから、そのつもりで口裏を合わせてほしい」と注文していたという。それでも、めぐみ死亡説発言をした役人は袋叩きにあった。合理的な考えを述べただけでもこうなるのは異常だ。

今や、拉致問題を「解決させない」ことが日本政府の目的となっている。これは「解決のための」六カ国協議と完全に矛盾する。落としどころを見出せないのは外交でもない。日本政府は外交のイロハも知らないのだろうか。

この謎を解明すれば、日本政府にとって拉致問題は完全な「内政」問題だということにつきる。冷戦が終わった世界の趨勢に反する軍事費の増強、時代錯誤の愛国心論議、これらは拉致問題・北朝鮮の脅威が唯一の推進理由である。内政には、年金や失業その他問題が山積だが、そのような問題から目をそらさせる唯一の話題が拉致問題なのである。拉致問題をいつまでも解決させないことが政府の目的とすることなのだ。

六カ国は気の毒にも、こういった日本の内政にわけもわからず付き合わされている。だから、外交としてはありえないような謎に陥るのだ。まあ、外務省というのはいまだに鹿鳴館感覚から抜けだせない時代錯誤組織なのだからそれも仕方が無い。(大使は豪邸に住み、召使や料理人をやとっている。各国王族とのお付き合いが仕事と心得ているようで、大使夫人の衣装代まで公費だし、監査を受けない交際費がすごい。)そのうち日本は誰にも相手にされないことになるだろう。
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