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法人税引き下げでダメになった日本経済 [政治]

アップル社の株価がすごい。ipodからiphoneさらにipadとヒット商品が続出だから無理もない。問題は何故日本企業がこうした製品を開発できなかったかだ。ウオークマンやファミコンを生み出した日本の企業の先進性は何処へ行ったのだ?大型液晶画面では韓国のサムソンにさえ遅れをとる有様だ。

答えは簡単だ。政府が法人税を引き下げて企業を甘やかしたからだ。とにかく財界の言うことならなんでも聞く政府がずっと続いている。法人税はどんどん引き下げられて消費税に替えられていった。この10年、企業は開発投資を以前のようにはやっていない。リストラなんかで人件費をちょこっと引き下げれば確実な利益が出て、法人税が少ないからそれでも十分やって行ける。この間、発展した産業は何かと言えば、外食産業や人材派遣、宅急便など、いずれも安い労働力を使って、そのピンはねで潤うような事業ばかりだ。

危険を冒して新製品の開発に賭ける必要がないし、そんな事をしていたら確実に利益を挙げる会社の傘下に繰り込まれてしまう。どの会社も開発部門を縮小して、こじんまりと目先の利益を追求するようになった。リストラ、非正規労働化が研究開発にとって変わった。そのつけが廻ってきている。

もちろん研究開発費に対する税の減免などは続けている。しかし、それが大きな効果を持つのは、法人税が高いからこそだ。法人税が低ければ研究開発などあまり意味が無く、むしろマネーゲームに資金を回したほうが良いことになる。労働者の賃金のピンはねみたいなチビチビした儲けではなく、付加価値が高い利益率の大きな製品を生み出さないことには生きていけないように企業を追い込まなければいけない。ハングリーな開発意欲があってこそ新製品が生れるのだ。

かつてアメリカの家電がダメになったのは軍事産業化によるものだった。言い値で買ってくれる軍事生産に甘やかされた結果、製造工程の簡素化や顧客ニーズへの細やかな対応などで、決定的に日本に遅れを取った。今日本は法人税の減税などによる企業甘やかしで、同じように、またダメになってきている。

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