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非推移サイコロの不思議 [雑学]

サイコロを1つ選んで、投げて出た数が多いほうが勝つとしよう。少し変わったサイコロだが A,B,Cの3つのサイコロを使う。6つの面にはそれぞれ次のような数字が書いてある。

A={ 3, 4, 5, 17, 20, 22}
B={ 7, 8, 9, 10, 11, 26}
C={ 1, 12, 13, 14, 15, 16}

数字の合計はどれも71になるから、出る数字の期待値は71/6で、どれも等しい。だからどのサイコロ使っても勝負は五分五分になるはずだと思う人が多いだろう。ところが実はそうではない。AとBで、どちらが有利になるか調べて見よう。それぞれ、6つの数字があるからこの勝負は36の場合に分かれる。表にして、それぞれ、AかBか、どちらが勝つかを書き出して見る。

A
3 4 5 17 20 22
B 7 B B B A A A
8 B B B A A A
9 B B B A A A
10 B B B A A A
11 B B B A A A
26 B B B B B B

15対21でBが有利なことがわかる。勝利の確率は、平均値の大小ではないのだ。
それでは、AとCではどうだろう。 同じように表を作って調べて見ると

C
1 12 13 14 15 16
A 3 A C C C C C
4 A C C C C C
5 A C C C C C
17 A A A A A A
20 A A A A A A
22 A A A A A A

やはり、15対21で、Aの方が有利であることがわかる。つまり、CよりもAが有利で、AよりもBが有利であることがわかった。それでは、BとCを比べてみよう。当然、BがCより有利だと予想する人もあるだろう。しかし、それは推移律が成り立つという仮定に基づいている。実は確率には推移律は成り立たないのだ。やはり表を作ってみると

B
7 8 9 10 11 26
C 1 B B B B B B
12 C C C C C B
13 C C C C C B
14 C C C C C B
15 C C C C C B
16 C C C C C B

なんと25対11でCの方が有利となる。A、B。Cの三つのサイコロは三つ巴の関係にあるのだ。じゃんけんの事を思えばよい。グーはパーに100%の確率で負け、パーはチョキには100%負けるのだがチョキとグーではグーが100%勝つ。説明を聞いても、やはり不思議だと思う人も多いのではないだろうか。
<この数字の組み合わせを見つけるには、それなりに努力もあったのだから、使う人はこのサイトのオリジナリティーを尊重してくださいね。>
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