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またもや無駄遣いのPAC-3ミサイル [北朝鮮]

際限ない軍拡を指向する安倍政権は、PAC-3ミサイルを買い込むために防衛予算を増やして5兆円を超えるのだという。年金も、保育所も、介護施設も、全部足りないというのに、貴重な予算の無駄使いである。北朝鮮のノドンを防ぐためだなどとウソも甚だしい。PAC-3でノドンが防げるはずもない。

「ピストルの弾をピストルで撃つ」ようなことは難しすぎる。ネット上で撃ち落とせるなどと主張する意見も見られるが、全部いい加減なものだ。PAC-3 は、ミサイル本体のほかに、レーダーや軌道計算ユニット、通信ユニット、アンテナ、発電機までの一体となった移動式のシステムで、展開するのに1時間もかかる。ノドンは9分で到着するのだから、とても間に合わない。もちろん、常に展開しておけるような耐久性はないから、普段は格納しておかねばならないものだ。

あらかじめ、想定した時に撃ってくれて準備万端だとしたところで、やはり撃ち落とすことは出来ない。ノドンは高々度から急降下してくるので、重力の加速度により、マッハ6とかのとんでもないスピードを持っている。高々マッハ2のPAC-3に追いかけられるはずもない。

追いかけずにぶち当てるためには、真正面から迎え撃つしかないのだが、この場合の相対スピードはマッハ8つまり秒速4kmほどにもなる。これくらいのスピードになるとPAC-2で使われたような近接爆発では破壊できず、直接ぶち当てなくてはならない。PAC-3は直径10㎝位のものだから㎝単位の精度が必要になる。

1秒後4km先の5㎝を狙う軌道修正は難しい。そもそもレーダーにそんな精度はない。PAC-3のデモンストレーションで当たったとか宣伝しているが、全部、もっと遅いミサイルを標的にしたものだ。当てられるために、予想通りの軌道を正確に飛ばす努力の結果でもある。4kmの間には、気流の変化もあるし気温の変化もある。ましてやちょっと舵でも切られたら、当たりっこない。したり顔に数式を示したりして「当たる」と主張する軍事オタクサイトが多いのだが、精度の議論がすっぽり抜け落ちている。

ノドンに舵を切って迎撃ミサイルをよける機能はないという。確かによけながら正確に目標に到達するのは高度な技術で、そう簡単に北朝鮮が装備できるはずはない。しかし、よけるために舵を切るだけなら簡単なことだ。行き先を考えずによけても、霞が関などといった大きな目標物なら必ず当たる。PAC-3 の射程範囲は20kmにすぎない。もともと基地防衛つまり反撃用ミサイルを守ることしか想定していない。大きな目標物をねらうミサイルは防ぎようがなく、ミサイルによる都市防衛などありえないのだ。

イージス艦とSM-3の組み合わせによる迎撃も似たようなものだ。計算でノドンの軌道を計算して、来ると思しきところに先回りして飛ばすのだが、正確に軌道を計算するには時間をかけてデータを得る必要がある。行き先が浜岡原発なのか霞が関なのかを判断するにも数分くらいはノドンの軌道を追いかける必要がある。とりわけ、ロケット噴射をしている最初の段階では、いくらでも行き先が変わるから計算の仕様もない。残りは数分しかないのだが、それでも、うまく行けば、計算上はノドンが目標にたどり着くまでに出会うことはできるようだ。これも途中でちょっと舵を切られれば計算の精度は失われてしまう。

そもそも軍事に都市防衛はない。あるのは反撃兵器防衛だけだ。至近距離からの都市攻撃は防ぎようがない。近隣諸国とは争いを起こさないこと以外に国民の命を守るすべはないのだ。破れかぶれのミサイル発射に追い込むことだけは絶対に避けなければならない。交渉のテーブルに着かせるには、まず国交を樹立しなければならないのは当然だろう。すでに鎖国状態になっていて効果のない経済制裁などはむしろ逆で、日本製品への依存度を高めて、共存こそが生きる道だと思い知らせなければならない。

国民の生活を犠牲にして、多額の予算をドブに捨てる。馬鹿な話が横行しているのはなんとも情けない。PAC-3は極めて値段が高い。なんでも特注にして値段を吊り上げ、コンピュータもwindowsなんか使わないそうだ。それが24bitの6MHzCPUであると書いてあったのにはあきれた。スマホ以下だ。
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