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ビジネス起業研究---利益はどこからくるか [起業]

このところ、ビジネス起業研究を続けて書いている。起業は不可能だという結論になったのだが、それでは実際の企業はどのようになっているのかが気になった。つぶれていない企業のデータは会社四季報に公表されている。適当に商社を見てみると
社員数 平均年収 人件費率 売り上げ 一人当たり
田中商事 394 451 9.518,710 4749
ヤマトマテリアル 70 683 4.2 11,450 16357
ぴーしーでぽ 408 421 4.1 41,942 10280
杉本商事 509 500 7.4 34,180 6715
宮越商事 521 561 13.3 22,000 4223
三谷商事 2,151711 4.3 354,000 16457
佐藤商事 608 670 2.4 168,000 27632
日新商事 425 529 3.0 74,000 17412
平均 566 6.0 12978

ということで、意外にそろっている。四季報に載っているのは良否いろいろあっても、ともかくつぶれていない会社だ。商社はやはり年間一人1億3千万円くらいを売り上げなくてはならないことがわかる。僕が考えた1億5千万円より少し少ない。だから給料は平均566万円しか払えていない。
製造業になると
社員数平均年収人件費率売り上げ一人当たり
大平工業 6,607566 24.6 152,000 2301
田辺工業 830 555 17.4 26,500 3193
大盛工業 56 634 11.5 3,100 5536
助川電気工業22155227.34,470 2023
テルモ13,187 701 30.8 300,000 2275
フォトニクス38 548 15.0 1,390 3658
東京計器 1,408655 20.6 44,750 3178
東京精密 1,290846 24.0 45,500 3527
エルモ社 468298 7.5 18,500 3953
平均 59520 3294


ということで、一人当たり3300万円の売り上げが必要である。これも僕が考えた5000万円よりも少ない。だから平均給与も595万円でしかない。ともあれ、これで大体の目安がついた。物作りなら3300万、売るだけなら1億3000万円。これだけの売り上げが見込めないものはビジネスではない。例えば八百屋を開店するなら、絶対に一日40万円の売り上げが必要である。ほとんどの八百屋が「成り立っていない」だろう。物作りも厳しい。手作りのバイオリン一台20万円で売っても、2日で1台作って売りさばく必要がある。まあ、不可能だろう。

これらの「成り立っている」会社にしても、実は内容はきびしい。一人あたり年間3300万円の製品を作り、売りさばかなくてはならない。これらの企業ではなんとかそれを実行しているのだからえらいものだ。しかし、これを一人会社に当てはめると、結局社長の収入は超人的努力をして年収595万円ということになる。これではとても成功とはいえない。

実際の会社では、平均595万円に格差を勝手に導入する。それが社長の権限だ。500人の社員の給料を5万円づつ減らせば、社長の収入は3000万円にできる。つまり社長の収入というのは、製品のアイデアからきているのではなく、他の社員からくすねることからきているに過ぎないのだ。実情調査でも思弁的推論と同じ結論が出てしまった。


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