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尖閣:船長の釈放は間違いか [政治]

安倍晋三がアメリカに行って右派の上院議員と会談して、尖閣問題で船長釈放は誤りだと言われた。確かに政治的にはまずい処置だった。なぜまずいかと言うと、この釈放は明らかに政治的だったからだ。なぜ政治的釈放がまずいかというと、それが政治的逮捕であったということの証拠だからだ。中国は最初から政治的逮捕だと主張しており、政治的釈放はそれを全面的に認めたことになる。

なぜ、そんな政治的な釈放をしなければならなかったかと言えば、政治的にはそうする他はなかったからだ。強行に政治的逮捕でないと言い張り、起訴手続きに入れば、緊張が高まり、とんでもない経済損失をもたらすこととが歴然としている。

この不景気に中国との貿易が停滞すれば、倒産する企業が続出する。今や、中国は日本の最大の貿易相手国であり、中国貿易なしには一日とも生きられない。中国とは喧嘩をするなというのが経済界からの絶対的要請なのだ。自民党化した民主党政権がこれを無視して動けるはずが無い。

どうせ政治的釈放をするなら、最初から政治的逮捕などしなければ良かったのだ。「日本がおとなしくしているから中国になめられる」などという熱湯欲の妄言に踊らされた公安当局のフライングでしかない。見通しも無い軽挙妄動の見本だ。行動する前によく考えろ。

大体、尖閣問題で軍事力を議論するのが間違っている。中国は10億の人口があり、日本以上のGNPがある。さらに核もICBMも持った軍事強国なのだから、巡視船ごときで脅せる相手ではない。今の日本の経済事情、中国経済の伸びを考えれば、いくら頑張っても軍事力で圧倒することなどできっこない。

国内混乱に乗じて、中国を圧倒したこともあるが、それはたかだか50年で、何千年もの間、日本は中国に朝貢して来たと言う事実を忘れている。大国である中国をいかにうまくあしらうか、これが日本の外交の妙だったはずだ。敗戦の破局に落ちいった戦前の歴史教育の残りかすをぶら下げた熱湯欲の妄想に付き合っていたらアホな結果をみるだけである。



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