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御堂筋の愛人向けマンション-----橋下発言 [政治]

このところ、すっかり落ち目の橋下市長だが、またもや「御堂筋に愛人の2、3人を住まわせて下さい」などと発言して顰蹙を買っている。冗談もわからないのかと逆切れしているが、この発言には冗談と済まされないところがある。

そもそも、橋下本人がクラブホステスと不倫をしたり、様々な実績を持っているのだから、軽く冗談と受け取れない側面が出てきてしまう。会場にいた橋下氏の維新のお友達には本当にこれをやりかねない人がいても不思議ではない。橋下氏は、金持ち経営者を集めた講演会で聴衆に呼びかけているのである。

冗談にも事欠いて、こんな下劣なことを言わねばならなかったというところに本質的な問題がある。大阪の御堂筋は、ビジネスの中心街であった。大会社はここに本社を置くなど、大阪の賑わいを象徴するものであった。銀座などと違って、大通りだし、銀杏並木の美しさと風格もある町並みだった。

ところが、近年は、大会社の本社を軒並み東京に奪われ、いまでも決して賑わっていないわけでもないのだが、相対的地位は下がってきている。ビルも多くは70年代80年代のものであり、東京のように建替えが進んで高層化しているわけではない。オフィスビルの空き室率も東京より高い。大会社の本社が東京に奪われただけでなく、支社も東京との行き来に便利な梅田・大阪駅周辺に移っていったからだ。

橋下氏の発想の特徴は、大阪都もそうだが、何でも東京のまねをしたがることにある。御堂筋を高層ビルの街にすることが活性化だと考えるのだ。ビジネス街としての建替え、高層化が進まないなら、高層マンションを建てれば良いという安直な考えになった。これまで、御堂筋の銀杏並木景観は、ビルの高さ制限や2mのセットバック規制で守られてきたのだが、これを規制緩和で取っ払い、無制限に高層ビルを建てられるようにした。

ビジネス街だから、当然地価は高い。マンションを作っても、やたら高いものになる。いったい、こんなところの高級マンションに誰が住むのかという疑問が出てくる。市が、公共の予算を使って、そんなマンション建設を誘導することに何の意味があるのか。

橋下氏の「愛人の2、3人を住まわせて...」といった発言は、これに答えるものだ。ようするに、そうとでもしないと説明がつかないような、あほらしい計画なのだ。 富裕層のきらびやかな表面だけを見て、そのまねをしようとする浅はかな発想がその根底にある。大阪は庶民の町なのだが、橋下氏の目は、庶民を見ようとしない。今回の発言も、慰安婦発言と同様に、起こるべくして起こった根が深い事情を反映したものだ。
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