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民主党は何をなすべきか [政治]

2014年衆議院選で民主党は惨敗したという。しかし、議席は11議席増えたのだ。ある理想を掲げてそのために奮闘する政党であれば、11議席増は前進であり、惨敗と評価されることではない。

なぜ、民主党は11議席増で落ち込んでいるのか?実は、民主党は目的を持たない政党であり、どのような政治を行うかではなく、「政権交代」をやりたい政党なのである。その意味で、前回、議席が落ち込んだのは、「政権交代」だから許容された。野田首相も政権を手放すことが悔しいという執念が見られなかった。自民党との間で、政権を取ったり取られたり、繰り返したいのだ。

今回は、「政権交代」が遠のき、その展望も失われたということで、大きな落胆を受けている。国民から見れば内実を伴わない「政権交代」なぞ何の意味もないのだが、民主党幹部の頭の中はそれだけで埋められている。だから政策そっちのけで、やたらと野党連携をしたがる。今回も、維新に擦り寄って、いくつかの選挙区で、バーター取引をした。維新が候補を立てない選挙区で維新票が民主党に入るはずもない。自民か、次世代に入れるに決まっている。

民主党は、こうした支持者の気持ちがわかっていない。 維新議員の1/4は元民主党だから、民主党議員から見れば、維新との連携もおかしくないのだが、支持者はそうではない。支持者が民主党に期待していることは、安倍政権の暴走を止めることだ。自民党政権の後押しをするような維新や次世代との協力などありえない。これが、まあ、民主党政権の最大の問題でもあった。

今回の選挙にいたる国会論議でも、原発を止め、消費税を増税せず、沖縄の基地をなくす。こういったことで、安倍政権と対決して欲しいのに。全部、自民党に賛成してしまっている。これでは、野党としての存在意義すらなくなる。

このことは、民主党自身もひしひしと感じているだろう。民主党に必要なことは、過去への反省である。なぜ、民主党政権は倒れたのか。国民の支持をつなぎとめるにはどうすべきだったのか。この分析なしに、再び政権交代を目指すなどということはあり得ない。民主党の政権時代の政策はどこが間違っていたのかが判れば、それを公然と改めるべきだ。

消費税の増税を決めたのは間違いだった。沖縄で辺野古基地を推進したのは間違いだった。せっかく決めた八ツ場ダム建設中止を撤回したのは間違いだった。原発再稼動は間違いだった。こういった反省を明らかにして再出発すれば、支持者は民主党に戻ってくる。今でも、根強く民主党に期待する人々は、それを願っている。

まあ、ないものねだりかもしれない。代表選で「過去との決別」などと言うが、一番決別しなくてはならないのが、野田政権時代の過去だという発想には、たどりつかないだろう。

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