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寝屋川の中一殺人事件を推理する [社会]

普段はニュースショウなど見ないのだが、病院の待合室でつけてあったテレビが、盛んにゲストの推理を放映していた。この種の評論家というのはいい加減なもので、まったく推理になっていない。さも、大きな謎があるかのごとく、興味を煽っているのが腹立たしい。時系列を素直に追えば、何が起こったかは明瞭だ。試みに僕の推理を書いておこう。

午前5時8分の映像から二人は寝屋川駅にいたことは確実で、5時11分には犯人である山田浩二も寝屋川駅に来ている。ここで山田の車に乗ったことになるのだが、いきなり二人組みの中学生を車に監禁できるはずがない。自宅に戻ったならマンションの防犯カメラに写るはずだから、自宅には行っていない。福島での職場確保もままならない山田が自宅以外の監禁場所を持っているとは思われない。縛った粘着テープは、まだこの時点で購入していないのである。

二人は夜通し町をうろついたりしているから、おそらく、車に乗せてもらってしばらくして寝込んでしまったのだ。若い子は睡魔に弱い。あるいは目覚めていたかも知れないが、この時点ではまだ「犯罪」に及んでおらず、「親切なおじさん」だったと考えるべきだ。山田は二人を自由にさせたまま約束のあった刑務所での面会をすませた。瞬時に終わったと言う事は、車で寝ている2人を気にしたからだ。

その後、12時39分に大阪府柏原市内のコンビニで、粘着テープを買って犯行の準備に入った。時間的に、ここへは直行だったと思われる。おそらく犯行は、星野君の遺体が見つかった山中だろう。午後10時25分に枚方でガソリンを給油するまで、10時間もあるから、この間に悲惨なことが起こったにちがいない。

何らかの理由をつけて、柏原から奈良方面への山中に誘い出した。二人を脅して、まず粘着テープで縛ってしまう。スタンガンなんかも使ったかも知れない。まさか殺されるとは思わず必死の抵抗はなかっただろう。こうなったあとは、二人いても大きな抵抗は出来ない。争った後がないのはこのためだ。車に大量の血痕がないのは、殺したあと積み込んだからだ。

二人を殺して、星野君の死体を捨て、平田さんの遺体を車に乗せた。軽に死体を2つ積み込むのは難しいし、同じところに二つの遺体を置いたのでは目だってしまう。

10時25分に高槻で給油のあと午後11時10分ころ高槻の現場に行き、平田さんの遺体を遺棄した。そのまま自宅に帰り、午後11時25分にマンションの防犯カメラに山田の姿が記録されたのである。

別に大きな謎がある事件ではない。お母さんが夕方から深夜までパン工場で働かなければならない家庭の女の子、再婚で妹が2人いて、苦労している若い母親の男の子、二人が夜中に出歩いて、殺人者に出くわして短い人生を終わらさねばならなかったという、なんともいえない哀しい現実を見せ付けられただけの事件だ。

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