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平気でウソをつく女-----続・稲田朋美の資質 [政治]

前に「稲田朋美の資質」ということを書いた。まだ都議選応援演説や日報隠蔽問題の前だったが、この人は資質に問題があると思った。案の定、次々に失態が露呈してきた。保守系の中でも、足を引っ張る困った女といった評価だろう。それでも安倍晋三は稲田朋美をかばい続ける。小物ぶりがお気に入りなのだ。安倍内閣に大物はいらない。記憶にないを連発し、ひたすら追従する小物をそろえておくのが快適なのである。

南スーダンに派遣された自衛隊は、戦闘の中に放り込まれることになったのだが、稲田朋美は「非戦闘地域だ」とウソを繰り返した。しかし、戦闘地域の事実は現地からの「日報」に書かれていた。日報が開示請求されたら今度は「破棄されて存在しない」とウソをついた。わずか半年前のことだ。莫大な経費を使っての国外派遣の記録を早々に廃棄するはずがない。

国民の圧力が高まり、やむなく再調査をすることになった。12月26日に原本ではなく「ファイル」が統幕にあったのを「発見した」と言うことにした。その後の経過としては、発見から22日後になって岡部陸幕長に報告されたという。だからこの発表は1月になってからだ。

ところがである。日報のコピーは陸自のあちこちに保管され、実は多くの自衛隊員が見ていたのである。1月27日に統幕の防衛官僚が上層部と相談し「今さら陸自内にあったとは言えない」と陸自に伝達。陸自にあったファイルを一斉に消去させた。統幕にあった日報は黒塗りだらけで開示された。

1月14日に共産党の笠井議員が国会で質問したが、稲田朋美は陸自にあったなどという報告は受けていないとまたウソをついた。その前日湯浅陸幕副長が陸自保管を事前説明していた。15日には対策会議が開かれ、陸自にはなかったことで押し通すことにしたらしい。もちろん稲田朋美もこの会議に出ていた。

いろんなところから事実は漏れてマスコミにも陸自にあったということが報道されるようになった。もはや陸自に日報があるのに無いとした隠蔽のいいのがれできなくなってしまった。稲田朋美が使った手は、特別防衛監察に調査をゆだねることだった。防衛庁にはシビリアンコントロールを確保する意味でこんな制度があるのだが、通常一年ほども時間がかかる。ほとぼりが冷めるのを待つつもりだったのだろう。

これも失敗して、早急に調査結果を公表せざるを得ないということになった。もし、制服組が防衛大臣にも報告せず勝手にやったと言うなら由々しき事態だ。防衛大臣もグルになって国民に事実を隠していたとすれば、これも大問題だ。その場その場で適当なウソをつくという稲田朋美の資質が災いしたと言えばその通りだろう。

身から出たサビで窮地に立たされているが、なんとかして、「幕僚は報告したつもりだったが、大臣は報告を認識しなかったコミュニケーションの問題」だとごまかしたい。もちろん国民は「今後コミュニケーションに気を付けます」で納得しない。おそらく幕僚のだれかが泥をかぶって辞任するだろうが、見返りに十分な天下り先が用意されるはずだ。

自分に都合の良い理屈に酔いしれるのがウソつき人間の特性だ。今度も「すみやかな情報開示を信条としている私が隠蔽するわけがない」などと笑える理由を述べている。都議選応援演説でも「誤解を生むような発言だった」と演説を聞いた方が勝手に誤解したと主張した。森友弁護では裁判所の記録を示されても、関与していないという記憶に対して正直に発言したのだから問題ないと居直った。

客観的事実に対する謙虚さなどと言ったものは何処にも見られない。稲田朋美にとっては、自分に都合の良いことが事実なのである。ここまで来ると人間の資質だとしか言いようがない。世の中には確かにこういった類の人がいる。「平気でウソをつく女」は、実はそう珍しくもない。だがそれが国会議員だとか大臣だとかいうことなら問題が大きすぎる。

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