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日本の右傾化 [社会]

ワシントンポストでも報じられたように、日本の右傾化が進んでおり、周辺諸国全てと領土紛争を起こすようになった。憲法を変えると言う勢力が国会の過半数を占めていることも事実だ。社会保障などは後退しているにもかかわらず軍事費だけは年々確実に増えて嘗ての歯止めであったGNPの1%をはるかに凌駕している。たしかに日本の右傾化は進んでいる。

しかし、この右傾化にも限界はある。軍事を強化しても、結局はそれを使えはしないだろう。原発に通常兵器ミサイルを一発ぶち込まれたらしまいだから決定的に弱い。第一、戦争などしたら輸入も輸出も止まってしまい、それだけで日本経済はすぐに麻痺する。トイレットペーパーの不足だけでも大混乱するのだ。

慰安婦なんかいなかったと叫んでも、毎日君が代を唱えても、大阪都や名古屋都を作っても、何等現実の問題は解決しない。非正規雇用は増大するし、医療費は不足する。結局、こういった社会問題を解決する金は軍事費を削る以外に出てくる所がないことはいずれわかる。税金も貧乏人からはこれ以上取り立てようがないから、富裕層や大企業から取らざるを得ない。

右翼的主張はもともと矛盾に満ちたものだから、行き詰まればたちまち馬脚をあらわす。神国日本の考え方からは、安保条約など廃棄して、独自の軍事力で世界征服を目指すしかないのだが、八紘一宇はすでに破綻が実証済みで今更持ち出せない。あまりにも現実性がないことが明らかだ。だから安保堅持が右翼的主張に結びついて、侵略戦争の正当化と並存することになっている。

実は侵略戦争の正当化は日米安保支持とは論理的に相容れない。かつての安部首相はアメリカに言って慰安婦問題を持ち出してアメリカ右翼の代表ブッシュに怒られた。アメリカ人にとっては、あくまでも極悪非道な日本を懲らしめる戦争が太平洋戦争であり、悔い改めた日本が恭順したのが安保条約だ。侵略戦争の正当化など安保条約の下ではあり得ないのだ。「アメリカべったり」が日本右翼の最大の弱点になる。

右翼的主張のもうひとつの特徴は民族という概念で日本人を一まとめにすることだが、これも維持するのは難しい。現実の問題では、大金持ちと貧乏人は明らかに違う。あらゆることに利害が相反する。「たいした違いはありませんよ」という主張はもちろん金持ち側からされるから、右翼は必然的に金持ちに味方する。「財界べったり」が右翼の弱点になる。現実としては格差はますます増大している。

橋下が人気取りに原発停止を唱えたことがあるが、結局は腰砕けで、財界の顔色を見て、電力は足りているのに、大飯原発を再開させてしまった。右翼は「財界べったり」から離れられないのだ。橋下は竹島問題でもミソをつけている。竹島を固有の領土という政府見解から引き下がって共同管理などと言って反発を食った。「アメリカべったり」が出てきてしまったわけだが、実はこれがオール右翼の本音だ。

本質的に問題を解決する能力がなく、「アメリカべったり」、「財界べったり」から離れられない右翼の限界はもう見えているといってよい。
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