SSブログ

オリンピックはどうなるか? ----2020年の日本 [社会]

猪瀬発言でオリンピックの東京招致はなくなったと見ていたが、トルコの政情不安で形勢が変わってしまった。IOCが持つ貴族趣味のプライドは、政情不安に弱くまた金権にも弱い脆いものだということが露見した。安倍首相の「汚染水は完全にコントロールされている」などというウソにころりと騙されるあたりは、選考する側の底の浅さを示している。

決まったものはやるしかないのだが、2020年の東京オリンピックというのは、いったいどんなものになるだろうか? 高度経済成長のど真ん中にあった1964年のオリンピックとは異なる。1964年のオリンピックは、高速道路の整備が進み、カラーテレビの普及が進み、経済がさらに加速する効果を産み出した。柳の下のドジョウを期待するのは情勢が違いすぎる。

TPPで全国津々浦々の農業は壊滅の憂き目にあっているだろうし、消費税で家計はなおさら厳しくなっている。国の財政赤字は極限に達しており、福祉は切り捨てられて日々の暮らしにあえいでいる人も多くなるだろう。人口そのものが減少していし、高齢化は極限に達していて、オリンピックを見に行く元気も無い。中には元気な年よりもいるだろうが、年金が行き詰っており、それどころではない。

たのみの綱は外国人観光客だが、7年後も福島の汚染水は増え続けている。よりによって、放射線がある日本に遠くからやってくるだろうか? 汚染水や放射性廃棄物は行き場がなくて積み上げられたままだろう。期待できるのは経済成長した中国からの見物客だ。東京は略体漢字とハングルがあふれることになる。今でさえ、日本の観光地は中国人で支えられているのだ。

一般の観戦はもっぱらテレビと言うことになるし、オリンピックの財政の最大収入はテレビ放映契約料だ。しかし、7年後果たしてテレビが健在かどうかも定かではない。インターネットを通じてのオリンピック委員会からの配信と言うことになれば興行収入はなくなる。開催国の財政負担は重い。

政府はこれまで流用を非難されてきた福島・東北jの復興予算を、オリンピックを名目にして、大手を振って土建工事に振り向けるだろう。公共投資で経済振興をする目算だが、いまさら高速道路を整備しても効果なんかあるはずがない。カラーテレビのようにオリンピックを機会に普及するようなものもない。おそらく、財政負担だけが残る悲惨なことになるだろう。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。