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大阪都は頓挫---大阪はどうすべきか [社会]

堺市長選挙で大阪都構想の是非が問われている。投票前の世論調査で大阪都構想に賛成が19%に対して44%が反対と表明した。これで大阪都構想は頓挫したと見て良いだろう。市長選挙の結果はまだ出ていないが、これでは住民投票が通らないのは明らかだ。

大阪を都にすれば東京並みの繁栄があると考えるのが安直過ぎるが、区にもっと権限を持たせてきめ細かい住民サービスを計るなどは、なかなか良いことではないかと思われた。きめ細かい住民サービスには、それなりの費用がかかる。果たして無駄遣いを減らすだけでその費用が生み出されるものなのか。

東京都の財政比較をして見て驚いた。一人当たりの税収が東京は大阪の5倍もある。これはちょっとやそっとの工夫では追いつかない。区に権限があっても肝心の財源がない。東京都なみの立派な区役所を作っただけで予算が無くなってしまい、きめ細かいどころか住民サービスは皆無になってしまうのがオチだ。大阪都なんて最初から無理なのだ。東京のまねをしようとする発想が悲しい。

なぜ、東京がこうも金持ちなのかと言えば、なんでもかんでも東京への一極集中が起こっているからだ。かつて大阪に本社があった大会社もすべて本社を東京に移してしまった。法人税は全部東京に行く。これが、大阪に「都」という字をつければ良いなんてことではないのは明らかだろう。すぐに効果が現れる大阪再生の妙案はないが、長い目でみた基本的な姿勢が重要だと思う。大阪は東京のまねをしすぎた。中央政府の意向になんでも従ってきた大阪のやり方が間違っていたのだ。

大阪は、かたくななまでの独自性を発揮しなければならない。石原と組もうなんて最悪である。起死回生をねらう大阪に必要なのは、東京に徹底して反発する反骨精神だ。東京が巨人なら大阪は阪神だ。東京が原発再稼動なら大阪はあくまでも原発廃止だ。東京が消費税を上げるなら、大阪は徴収に一切協力しない。

これは単なる冗談ではない。第二の都市は都市的野党でなければならない。ことあるごとに、東京と対立していくことで、大阪独自の文化が育ち、東京本社だけでは西日本を制することが出来ないと認識されるようになる。国が、なにか施策を考えるとき、東京はいいが、大阪はどうだろう?と考えるようになる。東京の付属物のような大阪に存在の意味は無い。かつての商都大阪は、江戸の武家社会と対立することで生まれたことを忘れてはならない。
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