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なぜ日本人は中国・韓国が嫌いなのか [社会]

最近、中国や韓国に対して嫌悪感をあらわにする書き込みがネット上に多い。もちろん安倍政権の右傾化路線とそれを支えるマスコミが煽っている隣国観が影響を与えてはいるのだが、同じ隣国でもロシアやフィリピンに関しては、それほどでもない。なぜだろうか?同じアジアでも、タイやベトナムには寛容である。

日本人は元来、自意識過剰なところがある。日本が外国にどう思われているかを気にしたりする。明治以来、日本はアジアの特別な国であるという意識にとらわれてきた。早々と文明開化で欧風文化を取り入れ、まるでアジアの中のヨーロッパであるかのごとく振舞ってきた。欧米列強のまねをして周辺侵略もやった。

敗戦でへこまされはしたが、戦後も高度経済成長を成し遂げ、アジア唯一の経済大国と自認して来た。このプライドが結構しみついているのだ。人種差別が激しかった南アフリカでは、アジア人であるにも関わらず日本人は名誉白人的な取り扱いをされて悦に入っていた。日本人の世界を見る意識は「(欧米日)と(その他)」だったのだ。

これは右翼的な発想にかぎらない。70年代に、反戦運動が高まり、アメリカと同じようにフォークソングを歌ったり、長い髪をなびかせたりしているのは日本だけだった。ビートルズに酔いしれているのは、アジアでは日本だけだと思っていた。中国人は人民服を着ており、韓国も軍事政権の統制下にあった。それが、当たり前で、日本人の地域観はアジアではなく、やはり、「(欧米日)と(その他)」だったのだ。

ところが昨今の経済事情は変化している。中国・韓国の発展はめざましく、GDPでは中国が日本の上に立った。韓国も、自動車やエレクトロニクスの分野で日本と対等に近づいている。北京でもおしゃれなカフェでギターの弾き語りが聞けるし、韓国のPSYが全米ヒットを飛ばしたりしている。ふと気がつくと、日本はもはや特別ではなく、アジアの中の一国になっていた。

今まで慣れ親しんできた「(欧米日)と(その他)」という地域観は、もはや通用しなくなろうとしている。これが、多くの日本人をいらだたせ、不安を掻き立てているのだ。日本は特別な国ではない。それをあらわに突きつけているのが中国・韓国の存在である。他の国はまだそれほどではない。赤ちゃんには優しい五才児が、4才児に「いっちょね」と言われて腹を立てている状況に似ている。

これは、冷静に受け入れるしかない。日本は単なるアジアの一国でしかない。それは、地理的にみれば当たり前の事なのだ。アジア人口40億人のうち1億を占めるに過ぎない。そういう存在だと言う事を意識して隣国との関係を築いていかなければならない。家族・隣近所と仲がよいことが幸せな暮らしの秘訣である。

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