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パリ同時テロ事件の謎 [社会]

パリで129人が亡くなる大規模なテロ事件が発生し、世界から非難の声が上がっている。ISISが犯行声明も出しているから間違いなくISISによるテロだろう。捜査も迅速に進んで、いろんな事実も解明されて来ている。しかし、依然としてこの事件には謎がある。パレスチナでは100人単位の虐殺が何度も起きているし、シリアの空爆でもはるかに多くの一般市民が亡くなっている。フランスの事件だけが多くの哀悼を集めることに違和感がある。

三箇所のテロ攻撃対象の一つがフットボール競技場だというのだが、観客も職員も、何の被害もなく、試合も最後まで続けられた。3人が自爆したが、2人は競技場から少し離れた所で誰も巻き込まずに死んだ。もう一人は競技場の入り口近くだったが、巻き添えになったのは「通行人」だった。つまりこの事件はフットボール場を狙ったテロとは言えない。3人が武装すれば、フットボール競技場に押し入る事も出来たはずだが、犯人たちにその意図はなかったとしか考えられない。これは単なる競技場周辺での自殺事件でしかない。

同じように、パリ中心街での爆発も、犯人一人が路上で爆死しただけで、被害者はなく、現場写真はレストランのガラスすら壊れていない迫力のないものになっている。これもテロと呼ぶには、ふさわしくない。犯人たちに、多数を殺傷する意図が感じられない。犯人たちの行為は自殺を目的としたものであったと考えるしかない。シリア、イラクでの無人機によるテロや大量の爆弾の投下に対する抗議の自殺だったのだろうか。あるいは、自殺しかなくなるほどに追い詰められていたのかも知れない。追い詰めたのは、やはり警備警察だろう。

しかし、あとの現場での銃撃は、レストランの客を狙った無差別攻撃だから、典型的な無差別テロ事件と思われる。しかし、ここでも謎がある。それは、あまりに早い警察の対応だ。犯人たちがレストランの銃撃を始めたのが、9時25分。コンサートホールで警察との銃撃戦になったのが、9時40分。その間わずかに15分だ。犯人たちは観客を人質に取ったとされているから、警察の対応は、犯人たちがコンサートホールに入る前から始まっている。犯人たちはコンサートホールに逃げ込んだ形だ。

わずか、15分で、通報を受けて、出動命令で現場に行き、状況を把握し、中の観客の安全を考慮した決断の上で、犯人たちを射殺することが出来るのだろうか。 犯人3人のうち、2人は自爆したが、あとの一人は、自爆のスイッチを入れる間もなく射殺されている。余りにも早い対応が疑問だ。むしろ警官隊は犯人を待ち伏せしていたのではないかと疑われる。

フランスは、テロの報復として、テロの5日後に原子力空母をシリア爆撃に派遣した。しかし、実はテロの一週間前に、派遣を決めている。テロのあと犯人たちのアジトを襲撃して8人を拘束して2人を殺しているが、やはり、素早い動きで、テロが起こってからの捜査ではないことが伺われる。5000発の銃弾を撃ち込んだというから、強制捜査のやり方も苛烈だ。

フランスが、シリア内戦への本格参入を決め、そのための世論作りとして、ISIS関係者の襲撃を図ったのではないだろうかと疑われる。フランス警備警察は、捜査と銘打ってアジトの襲撃・射殺を行う。警備体制が強化された状況で身動きならない犯人たちはこれを察して、絶望から自殺を図った。一部は市民を巻き添えにしたが、それこそ警察の思う壺で、待ち構えていた警察に制圧された。警察は、市民の巻き添えを考慮することなく踏み込むことをあらかじめ決めていたが、想定以上に被害が大きくなった。事件の真相としてこんな推論が成り立つかもしれない。

ともかく、この事件の謎は残されたままになっている。謎は謎として指摘しておく必要があるだろう。
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