SSブログ

天皇は退位しない方がいいのではないか [政治]

天皇が退位を希望したと言うことで、法制をどうするかなどといった議論をしている。確かに、現行の法律に退位のことは書いてない。しかし、退位をしてはならないと言う事ではないから退位は出来るはずだ。まあ、高齢だし、そろそろのんびりしたいと言う気持ちはわからぬでもない。

しかし、昭和天皇は88歳まで天皇職を務めたし、エリザベス女王は91歳でまだ頑張っている。仕事と言っても、中身は適当にアレンジできるのだから高齢だというだけで退位は考え物だ。おそらく、ヨボついた姿をあまり人前にさらしたくないといった見栄からの退位だろう。香淳皇后のみっともない有様をまのあたりにしているからそう感じるのもしかたない。

古代の天皇は決して退位などしなかった。最初に退位したのは、皇極天皇で645年のことだ。この時は、権力を握った藤原鎌足が無理やり退位させて、孝徳天皇を立てた。蘇我系の天皇が気に食わなかったと言うことだ。今回も安倍が平成天皇を気に入っていないということもあるかもしれない。終戦記念日の挨拶などを見ると、平成天皇は明らかに安倍の大東亜戦争万歳史観を否定する立場だ。僕は天皇と直接の面識はないのだが、幼稚園からのお友達(御学友)という知り合いから聞く限り、なかなかいい人なのだ。

皇極天皇は斉明天皇として復活するのだが、退位中は皇祖母尊などと名乗っただけで上皇とか院になったわけではない。平成天皇も、これに習って、一国民として余生を過ごしてもらいたい。国民年金は払っていないだろうから受給資格はないが、資産は十分あるから生活には困らない。「お手元金」で株を買ったりもしている。年齢から言うと後期高齢者医療保険に入ることになる。資産の運用だけでも現役並み所得になるから3割負担だ。まあ、支払いに問題はないだろう。

上皇とか院といった地位を新設しようとする動きがあるが、それはやめたほうがいい。文字通り「院政」といった、ややこしい事態を生むかもしれないからだ。古来、天皇が退位して政治問題が起きなかったことはない。上皇の権限、上皇の役割、そんなものは規定されていないから、当然紛争のネタになる。現行の規定では摂政も置けるから、象徴役の三重争いなどと言うことも起こる。

それでなくとも、一度退位があると慣例ができる。次の天皇は「いつ退位するんですか?」といった問いを常に突き付けられていることになる。世の中はまだ60歳定年が通常になっているから、浩宮はあと2,3年で定年に該当してしまう。再雇用のパートということも考えられるが、それにしても長くはない。退位のタイミングに寄っては、次の天皇に誰がなるかが変わる可能性も出てくる。

象徴としての天皇の一番大切な役割は、日本に波風を立てないことだ。やはり、退位はしないに越したことはないと思う。天皇さん、もう一度考え直して見てはどうですか。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。